「トンボ玉」とは
紀元前2000年以上の昔からエジプトやメソポタミアで創り始められた 色文様のついている、穴のあいたガラス玉(日本独自の総称)で、 一般にはグラスビーズと呼ばれています。 一つ一つが手作りのため、二つと同じものがないのが特徴です。
古代ではトンボ玉は宝石以上に人々を魅了し、 装飾品や魔除けなどとして、高貴な人々にのみ用いられていました。 日本でも古墳から数多くのトンボ玉が発掘されており、 近代に至っては江戸時代にオランダから輸入され、ガラス職人に よって日本人好みにありとあらゆる技法を凝らした装飾玉が創られ、 かんざしや根付け、帯止めなどとして広く用いられました。 時代が変わった今も、日本全国に広がる現代とんぼ玉作家たちが それぞれの想いや持ち得る技術を一心に込めて創られる「現代のとんぼ玉」たち それぞれの色合いや個性、そしてたった数センチのキャンパスに 埋め込まれる小さな小さなとんぼ玉の世界は人々を魅了し、 感動すら与えることのできる最小の芸術作品です。 |